店長の日記
全日本選手権ロードレース マスターズ30代出場しました
6/25に伊豆で行われた、全日本選手権マスターズに出場してきました。
〜レース前日〜
Mさんに一晩中運転していただき、かなり早く到着したので
シラス丼を食べたり、観光地でリフトに乗ったり。
コース試走ではゆっくり走って感触を確かめようと思ったのに、
雰囲気に飲まれハアハア言いながら走ってしまう。
晩ご飯は現地で有名なハンバーグ屋さんに行きたかったが、
宿の近所の店舗は2時間待ちだったので断念。
お約束の牛丼チェーン店にて夕食。
夕食後の買い出しでは伊吹山ヒルクライムでの反省を踏まえ、
ナッツ詰め合わせはナシで。
〜レース当日〜
今日の作戦はただひとつ、バカになることである。
バカになるというと語弊がある。「ちゃんといつものバカに戻る」ことである。
先月開催された「広島県サイクルロードレース」ではあまりの理想的な展開に「クレバーな走り」をしようとしてしまい
結局どうして良いかわからないままゴールを迎えてスプリント前に足が攣って終了。
よくわからない自制だけして何も得られないストレスで細胞が急速に老いていく感覚がした。この感覚は初めてではない。
英語を勉強したつもりでTOEICを受けた時、DVDのレッスンを受けただけで簿記3級を受験、3回落ちた時…もっとあるけどやめよう。
今までもだいたい、バカなのに要領よくやろうとした時に失敗する人生なのだ。
自分のようなバカは日々ちょっとずつ積み重ね、当日は本能のままいくしかないのだ。
そのことを肝に銘じてスタート。
上り坂では余裕がある。「ここで無駄脚を使うと…」なんて考えているとニセクレバー野郎になって
広島県サイクルロードの二の舞である。
ペースを上げたい時は雰囲気無視して積極的に上げていく。疲れたら休む。シツケのなってない犬のように。
何周かして、上りでペースアップすると抜け出せた。しばし逃げ気分を味わったのち、集団に吸収される。
ラスト2周に入り、脚の状態もこれぞレースというピリッとした感じになってきた。
人数も10人ちょっとまで絞り込まれ、ここからがレース。
ラスト1周。脚はかなりキテる。
最初の登り、先頭でかなりのペースで登る選手に引っ張られる。それに続いて同郷の皿谷選手も強烈な牽き、その後も我こそはという猛者がペースを上げ続け
集団はもうヨレヨレ状態である。
最初の登りを先頭から数えて5番ほどでクリア、下りコーナーを抜けると2番目の登りへ。
あっという間にローテーションの順番が来てしまい、小刻みにペースアップされてもソワソワするので
先頭で維持できるギリギリのペースで2番目の登りを牽ききる。
ふと後を確認すると集団と距離があったので、そのまま下り坂も踏んでみる。
3番目の1.5kmの坂に入るが、まだ後ろと距離がある。
もし勝てたら…店を4日も休んだこと、子供を預かってもらってまで遠方のレースに出たこと、ネコ…その他諸々
唯一 少しだけ許されるパターンじゃないのか…と考えがアタマをよぎる。
1.5km、無我夢中でペダルを踏んで坂を上った。
下りをこなし、ラスト数百メートル。後ろを振り向き、勝ちを確信した。
本当に嬉しかった。
今年に入って全日本選手権まで自転車に乗ってない日は2日だけ。
要領の悪いバカもちゃんと積み重ねれば、運が味方してくれることがあるようだ。
〜おわり〜