店長の日記
広島県サイクルロードレース
カテゴリーA、2位でした。
以下、レース日記となります。
〜レース前日まで〜
広島県サイクルロードレース。
昨年は考えすぎて何もできず、何もできないまま脚は終わり(足が攣り)ただ辛いだけの時間となってしまった苦い思い出のレース。
もともと中央森林公園の長い距離でのレースは脚が攣るので苦手である。
このコースは数十秒〜数分間の高強度と、下り坂で脚が止まるの繰り返しで、たいていレース中盤を過ぎたあたりから
脚攣りとの戦いになってくる。
ある程度の負荷のままペダリングをし続けても攣りにくいのだが、高強度のあとにペースが緩んだタイミングで足攣りの兆候が出やすい(個人的には)。
このコースは地形的に強制的なインターバルがかかり、足攣りを誘発しやすいのだ。
今回は
①ミネラルバランス改善と補給食
②下方向に踏まないペダリング
を実験してみた。
①については、脚攣りは体内のミネラルバランスが崩れるところから始まるという説があり
・芍薬甘草湯 前日〜レース前
・経口補水液(OS1)レース中
・梅干し レース中
を用意してみた。
②については、自分の中での仮説であるが、筋肉の収縮→弛緩の振れ幅が大きいイメージのペダリングは
短時間高強度のヒルクライムのような走りはできても
長時間のロードレースでは足攣りを誘発してしまう気がしていた。
要はペダリング一回転の中に極端に入力する一点を作ると攣りやすいのではないか、ということだ。
だが残念ながらもともとドンクサイ系で運動オンチの自分には感覚的に改善が難しいので
パワーメーターのトルク効率をガーミンに表示して極力高い効率になるようローラー台に取り組んだ。
自分の場合は下方向へ踏む意識を全く持たず、引き足だけを意識することで高いトルク効率を簡単に引き出せる事がわかった。
下方向へリズミカルに右、左、右、左と重いギアを踏んでいくペダリングは自分の得意とするところであるが
やはりペダリング一回転の中での入力ムラは発生しやすく、このペダリング頼みになると終わりの始まりである。
広島県サイクルロードレースまではトレーニングメニューにおいても下方向に踏まない事を心がけて、体重の6倍ワットまでは
下方向へ踏まずにこなせるようになった。
↑タネぬき梅干し付き補給ボトル
〜レース当日〜
4:30起床。ドンブリ2杯の白米と納豆、卵、ようかんひとつ。ブラックコーヒー。
6:30会場着。M岡さんが早くから会場で準備してくださっており、自分の出走準備のみにたっぷり集中することができた。
7:40 スポーツようかん6本とOS1ボトルを持ってスタートラインヘ。
8:00 定刻通りスタート!
3月の西チャレでは凍死しそうだったこのコースも、陽射しがキツく、木々は青々と茂り夏の到来を感じる。
8周回、98.4kmで争われる当レースでは、序盤からとにかくこまめに飲み続ける・食べ続けるを意識。
ペースアップ時にうっかり下方向に踏みそうになっても、都度 意識的にペダリングをリセットしていく。
ローリングスタート後からレースは一定の速さで推移。
2周目にエンシェアの選手が単独で抜け出す。事前情報で強い選手と知っていたので
自分で追わず、集団の力で追いつくのが得策と判断して集団に残る。
3周目のフェンストンネルを抜けた短い坂で、ここでアタックしろと心の声が聞こえアタック。
エンシェアの選手に追いつき、後方からの選手も合流。
上りはすべて4分走メニューのつもりで走り、3段坂を越える頃には
・皿谷選手(エキップ ティラン)
・山崎選手(備後しまなみeNShare)
・俺(H.H.C)
の3名の逃げとなった。
皿谷選手はスプリンター、山崎選手はクライマー。
皿谷選手のスプリントは到底俺にどうにか出来るレベルではなく
ゴールまでになんとか差を付けたい。
山崎選手は直近のJプロツアーのヒルクライムレースにおいて入賞されており、
1人逃げからこの逃げに楽々乗れている様子をみると、相当の地脚の持ち主である。
この3名において、俺は自転車の故障を直して復帰する速さは多分ナンバーワンであるが
3名同時に故障する事はおそらく無いので、この能力は活躍しない(笑)
上り坂では極力ペースアップして自分のペースに持ち込みたいが、
ひとつひとつの坂の距離が微妙に短く、差を付けるには至らない。
小競り合いをしているうちに後方とのタイムギャップが広がり、逃げは落ち着く。
補給ゾーンで梅干し付きボトルを受け取る。
梅干しをポリ袋に詰めたものをボトルにマスキングテープで貼り付け、うけとったら剥がして
ポリ袋を噛みちぎり中身(つぶした梅干し)をすするというワイルドなスタイルを想定していたが、
いざ受け取るとマスキングテープが剥がれず、イライラしてエイと握った梅干し圧にポリ袋が耐えられず
爆発するという惨事が発生。
手袋に飛散した梅干しをすすり、ポリ袋に残った梅干しをすすり、ふとももに飛散した梅干しをレーパンになすりつけながら走行。
要改善である。
ところでレース後半になっても脚を止めるような足攣りは一度も起こっていない。
中央森林公園の長い距離でのレースにおいて、こんなことは初めてである。
試したどれかが効いているが、摂るものに関しては感覚的にはOS1が1番効いている気がした。
後方とのタイムギャップも3分以上となり、いよいよ最終周回目前に。
ホームストレート前の短い上りは毎周回インナーギアに入れていた皿谷選手がアウターのまま上り口へ行ったので、
おそらく一回アタックするなと思ったらやはりホームストレートでアタック。
落ち着いて山崎選手とローテーションし、最終周回前半で追いつく。
タイムギャップからして3名での争いになるので、牽制気味に。
チャンスを見て抜け出そうとするも全く成功する予感がせず…今考えると愚かな事に…何もできず三段坂を通過。
早い話がびびって何もできなかったのである。
あとは皿谷選手のスプリントという名の処刑を待つだけになってしまった、まな板の鯉。
わかっていても何も出来ない皿谷選手のスプリント…
わかっていても結局びっくりする稲川◯二の怪談と同じ類である。
…
やってきました、ゴール前のホームストレート!
しかし私には2日前に取り付けたスプリンター・スイッチ(SW-RS801-S)がある!
スプリンター・スイッチをつけた自転車に乗った俺はスプリンターだぁ!との発奮も虚しく
皿谷選手のスプリントは伸びに伸び、ゴール手前でガッツポーズをする姿をはるか後方から拝見。
私はゴール前、引きまくってくれた山崎選手を差して2位。
優勝は出来なかったけど、もはや体質と諦めていた足攣りも練習と事前準備で軽減出来ることがわかり、
収穫のあるレースだった。
陽射しが強い中、補給等のサポートをしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
来週の富士山ヒルクライムはペダリングもミネラルも何も気にせず思いっきり漕ぐぞ!笑