店長の日記
西日本チャレンジロードレース
西日本チャレンジロードレース、A-M 3位でした。
以下、我への戒めとしての備忘録も兼ねた見苦しいレース日記となります。
滅多に掃除しない窓のサッシを掃除したり、ネコちゃんを撫でたりした方がよほど有益な時間となりますので、その点差し支えなければ御スクロールくださいませ。
〜レース前日〜
PM11:00、俺はホットミルクを飲みながら考え事をしていた。もちろん、なぜこんなにドキドキして眠れないのか、ということについてである。
別に優勝しても俺の軽自動車がベンツになったり、負けたら強制労働に駆り出されるというわけでもないのにだ。
しかし聡明な社会人の御方にはお察しの通り、こんな時間の考え事に出口はないのである。
とりあえずホットミルクを飲んだ後のマグカップに白湯を注ぐと何だか汚い、という結論を以て一旦この考え事には終止符が打たれた。
〜レース当日〜
5:00起床。
納豆ご飯をいただき、出発。
7:00会場着。
昨年度の優勝者(ドヤ)と言うことで駐車場に優先スペースを設けて頂いており
名だたる有名チームの大きなチームカーの集まったスペースに俺のハイエーs…軽自動車をポツと停めさせて頂く。
車を降りて寒さに驚く。
会場では試走する選手に対し橋上の凍結に注意を促すアナウンスを流しており、やはり冷え込んでいるようだ。
スタート30分前。
想定通りに準備が進み、残すはローラー台でのアップのみ。
昨年度の優勝者(ドヤ)ということで、ギリギリにスタート地点へ向かっても最前列スタートなのだ。
ここで想定外のアクシデントが起こる…ローラーを漕ぎ始めた瞬間、内腿をプラハンでぶっ叩いたような痛みが走る。寒い日の練習ではたまに起こり、そんな日はゆっくり漕いで帰宅するが、今日はレース。
嫁さんにお湯を沸かしてもらって内腿に挟んだり、車の暖房をMAXにしたりして回復を図る。おそらく寒さによる筋肉のエラーのようなもので、足攣りと同じで何かの拍子に治るという望みに賭ける。
スタート15分前。
おそるおそるローラー台にて再度乗車。
内腿に加えてケツ筋をプラハンでぶっ叩かれたような痛みが走る。パワーにして100wを超えたあたりから痛い。これはオワタかもしれない…
スタート5分前。
所属チームH.H.C(広島ヘルクラブ。ヘキサヒドロカンナビノールではない)のボスS藤さんがスタートラインに向かう。後ろ姿を見送る。依然俺の脚は痛み、このままDNSなのか…いや、数分あれば何かの拍子に治るかもしれない。とりあえず急いでスタートラインに並ぼう。
最前列へ招集して頂き、地元レースということで運営の方にアナウンスにてイジって頂いた。このレースの為に練習してきたから勝つぞ!的な言葉を発するが、心ここにあらず。もはや外食に来て食べ始めたらサイフが無かったくらいのヒヤヒヤが俺を襲う。
「1人だけ半袖とは、チャンピオンは気合が違いますね!」
後ろを振り向くと、確かに俺だけ半袖短パンである。俺は嫌な予感がした。
スタート!
A-Mクラスは12.3km×5周で争われる。スタートして少々はパレードスタート、先導車のホンダS660の後にピリついた集団がつけ、進んでゆく。
パレード走行の強度ではわずかに脚が痛む程度、恐る恐るペダリングしていく。
リアルスタートが切られ、上り区間で380wほどのパワーになるが、なんと痛みが引いてきている!最高の気分である。
しかし一難去ってまた一難、とんでもなく寒いのである。雪のシクロクロスで半袖短パンで走っても寒くなかった俺が。0℃までは半指グローブでいいかもしれないと思っていた俺が。
思えば雪のシクロクロスも、半指グローブの感想も、今より10kg太っていたころの思い出。所謂ミートテックが俺を寒さからプロテクトしていたのである。
周回を重ねるごとに寒さは増し、もはや登り坂でも鳥肌が立っている。初めてレースで登り坂が待ち遠しかった。
レース3周目に入ろうかというタイミングで、集団がフンワリ分断する。前方は10名程の集団。こういう誰もが追えそうな雰囲気でフンワリ分断した前方集団が、案外ゴールまで逃げ切るのである。
やはりというか、徐々に差が開き、脚をかなり使わないと追いつかない危険な距離になりながら3周目に突入。ここでH.H.CボスS藤さんがなんと先頭固定で前方集団との距離を詰めてゆく。しかも明らかに俺を気にして振り返りながら、無理の無いペースで。
おかげで先行していた集団にノーダメージで追いつき、勝負できる位置に戻ることが出来た。
しかしその頃には身体の冷えがかなり進んで下り坂では微妙な浮遊感すら感じ、震えが止まらない。
とはいえ、俺の脚質からしてゴールスプリントでの勝負は絶望的。レース中盤であるこの周回、勝負所である三段坂で勝負に出なければならない。
三段坂1段目から渾身の力でペダリングする。しかし明らかに「かかっていない」嫌な感触。スピードの乗りにキレは無く、鈍い痛みが疲労物質の発生を感じさせ、時間経過が遅く感じる。
しかしタイミングが良かったのか、クライマーぽい方と、スプリンターぽい方と3名の逃げとなる。
勝ちパターンとしてはクライマーぽい方に気持ち良くたくさん先頭を引いて頂き脚を使わせ、スプリンターぽい方とまとめて三段坂で千切って独走に持ち込むことだ。
しかし結果として先頭をたくさん引いてくれたクライマーぽい方が弱る事は無く、三段坂でスプリンターぽい方が千切れる事もなくゴールへ。
もうその頃には全く身体は動かず、勝負出来ずにゴール。3位。
エルカミメンバーに介抱して頂く店長。
震えと足攣りでどうにもならなくなっていたところを、往復100kmグラベルロードで応援に駆けつけてくださったF雄さんにシューズを脱がせて頂き、M岡さんに毛布をかけて頂く。ありがとうございました。
教訓…年甲斐もなく、どんなレースも半袖短パンデフォルトはもうやめよう。